ここは武里団地9街区

丙午生まれの昭和回想

はっとり書店、団地書店

 

昭和50年にはっとり書店で「ドラえもん」第7巻を買った。建て替え前のQ街区が本を買いに行った頃はもっと手前に店舗があった(2009年7月25日、Q街区撮影)

 

 子供たちの間で国境・世代を超えて読み継がれる藤子F不二雄先生の名作コミック「ドラえもん」。
 私が子供の頃は全6巻でした。

 それが昭和50年(1975)5月2日に「ドラえもん」第7巻が刊行されることになりました。大場小3年生だった私は、販売当日は母親から小遣いをもらい、何が何でも7巻を手に入れるぞと意気込み、販売日を待ちました。
 その当日の放課後、私は勇んで学校から帰ると、母親に「ドラえもん7巻を買いたいから」とお小遣いをねだり、軍資金を手に出かけました。

 トンネル公園脇を通り、8街区に入り、8街区の公園(公園と広場のある)を抜けて、はっとり書店へ。書店は武里商店街入口にあり、今も営業を続けています。
 紙袋に入った真新しい「ドラえもん」第7巻を手に帰宅して、夢中かえって読んだことを覚えています。
 武里団地における書店と言えば、はっとり書店と団地書店でしょう。

 団地書店は団地名店会の中にあり、2―5号棟2階の203にありました。店舗面積は余り広くなかったと思います。店頭で本を品定めした記憶は確かにあるので、恐らく何回か行き、本も買っているはずですが、記憶がおぼろげです。

 子供の頃、書店で買ったコミックは、「パーマン」、藤子不二雄ⓐ「魔太郎がくる」、吉森みき男「しまっていこうぜ」、梅本幸雄「リトルの団ちゃん」、水島新司ドカベン」、山上たつひこ「ガキでか」など。少年誌は「週刊少年サンデー」「マガジン」「チャンピオン」などがあり、「どっかんV」もありました。
 そのほか伝記(偉人伝的な内容)を読むことが好きだったので、親に買ってもらいました。「エジソン」「ディズニー」「ベーブルース」「源義経」「豊田佐吉」「豊臣秀吉」「徳川家康」「野口英世」などなど。

 貸本屋は「ほんやま」が挙げられます。場所は9街区の西(水田地帯と住宅が混在)にありました。白百合幼稚園の近くだったと思います。

 所狭しと、天井まである本棚が立ち、びっしりと少年週刊誌のバックナンバーが並んでました。確か10円ほどで週刊少年誌を借りることができました。実は「ほんやま」はあまり行ったことがありません。せいぜい1回か2回。
 それから私の場合、少年誌に関しては別の入手ルートもありました。同じ号棟の2階に住んでいたSさんという1歳か2歳ぐらい年上の男の子が読んだものをまとめてお下がりとして無料で頂いて読んだものです。

 余談ですが、その男の子のご両親はとても教育熱心であり、男の子が勉強しないと父親が辞書を男の子に投げつけたと、私の母親から聞かされたことがあります。男の子はとても優秀で、浦和高校という学校に入りましたが、バイク事故に遭ったと聞きました。

 私も同じ少年誌を読んだのですが、優秀とはほど遠かったな。