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丙午生まれの昭和回想

中庭の朝

 大場小3年生(昭和50年、1975)の時の思い出です。

 毎朝早く登校すると5組のクラスメイトのT君と一緒に中庭に行きました。

 なぜかというと、そこには必ず担任の寺沢重喜先生がいたからです。

 メガネををかけたひょろりとした物静かな男性の先生でした。

 確か羽生市から通勤していましたからよほど早く家を出たのでしょう。

 竹箒を持って庭をはいたり、何か作業をしてました。

 T君はその担任の先生にとてもなついていました。よく先生の下の名前「しぃ~げき~(重喜、しげき)」と遠くから呼んでました。

 T君はよく話す子だったので、寺沢先生とも会話しますが、奥手の私はT君の横でほぼ黙ったまま。ただ先生のすることを見ていました。

 このT君は勉強のできる子で、印象深いのが学研の図鑑マニアであったこと。恐竜の名前はもちろん、動物の名前、歴史上の人物名も知っていて、とにかく物知りでした。

 私も学研の学習と科学のどちらかを取っており、学研の図鑑もある程度持っていたので、T君の影響で図鑑(それまでは開くこともなかった)を読むようになりました。T君と友達になってよかったと思うのはそのことです。その頃学んだことは今も覚えてます。

 中庭に話を戻すと、一角に花壇、飼育小屋、給食調理場がありました。至る所、草がよく生い茂っていました。

 思い出深い中庭です。